京都一周トレイル(5)清滝~苔寺~伏見稲荷

2012年5月3日(祝)

清滝~六丁峠~嵐山~松尾山~苔寺谷~上桂 (~伏見稲荷再び)


いよいよ京都一周トレイルも最終ラウンド。清滝から苔寺谷までの西山コースを行く。距離も短めで、大して高い山もない。一番楽なコースだろう。上桂駅から、さらに京都一周トレイルのスタートポイントの伏見稲荷まで歩いて行ってみよう。


阪急嵐山から清滝に向かうバスには、ハイカーっぽい人が15人ほもいたが、皆、高雄・愛宕山方面に北上。おかげでマイペースで気楽にスタートできた。


(1)清滝~追分


前日は大雨だったが、川の水量はそれほどでもないし、濁ってもいない。清滝川の川辺を気持ちよく歩いて行く。


ところが、川沿いの道は、岩肌が露出しているうえに、濡れ落ち葉が堆積していて、ひどく滑りやすい。気をつけながら狭い道を進む。




(2)六丁峠


追分から舗装道を行く。そこそこ上りはきつい。落合までは誰にも会わなかったが、このあたりでは、ランニングしているグループや、自転車のグループなど、さまざまな人たちと出会う。
猿とも出会う。苦労したが、辛うじて撮影に成功。東山では鹿、北山では栗鼠、そして西山で猿を見ることができた。




六丁峠からの保津峡を見降ろす。曇っているのが残念だが、気持ちのいい絶景ポイントだ。




(3)嵯峨野


鳥居本からの街並みが美しい。かなり力を入れて整備・保存をしたことが窺える。茅葺の民家風の茶屋や土産物屋が並ぶ。



道もオシャレな舗装が施されている。トレッキングをしていることを忘れて、完全に観光気分だ。




化野念仏寺とか祇王寺とか、気になるところが多数あるけど、基本的に素通り。今日は寺巡りに来ているのではないのだ。

しかし滝口寺だけは別格。新田義貞公の首塚を拝みに行く。それにしても参観料300円は高いなぁ。この辺のお寺は申し合わせたように300円だけど、滝口寺は荒れているよなぁ。GWというのに、他に参拝者はいないので、静かでいいんだけど。

新田義貞の首塚。三条河原に晒されていたのを、勾当内侍が持ち帰ったことになっている。



今どき珍しいが、勝手に入って、タバコも適当に吸っちゃってください、っていう感じ。誰が見張っているのでもなく、カメラも無さそう。庭を眺めて、室内の資料とか木像とかを見て、タバコ吸って、300円分以上、のんびりさせてもらいました。




  (4)嵐山


さすがにGWで人がいっぱい。汗臭い格好で歩いているのは、ちょっと恥ずかしい。
この辺りの杉木立の中にある電柱には、、カムフラージュが施されていて、周囲の風景の中にうまく溶け込ませている。



嵐山の亀山公園にある角倉了以像。京都三大銅像のひとつなんだそうだ。帰宅してから調べると、残りは三条京阪の高山彦九郎と、円山公園の坂本龍馬(&中岡慎太郎?)。
個人的には京大教養にある折田彦市先生像を入れたいところだが、何十年に渡っての度重なる悪戯で今はどこかの倉庫に保管されているそうだ。

ちなみに東京の三大銅像とは、上野の西郷隆盛、皇居の楠木正成、靖国神社の大村益次郎。




渡月橋。観光客でいっぱいだ。



渡月橋の袂にある信号機も、例の残り時間表示形式だった。



 (5)松尾山


嵐山を抜けて松尾山へ。標高300mも無い山だけど、観光地のブラブラ歩きからのスムースなギアチェンジができず、すぐ息があがる。

最初は気持ちのいい竹林の中を進む。


少し上に登ると雑木林。道は悪くないんだけど、資機材なども散らかっていたり、見晴らしもなく、あまり楽しいコースではない。



松尾山の山頂付近から嵐山を見降ろす。その向こうは北山コースで歩いた山々だ。



松尾山の山頂付近から、比叡山を望む。横高山や水井山もよく見える。凄い距離を歩いてきたなぁ、と、ちょっと感慨深い。



(6)苔寺谷


松尾山から尾根伝いの道を南下。最後は竹林の中の急坂を苔寺谷に向けて下る。


ついに西山51番。最後の標識だ。
他の標識より汚れてるし、ゴールとも何とも書いていない。いくらなんでも愛想無さ過ぎだろう。
でもまぁ、これでようやく京都一周トレイル踏破だ。



ゴールの苔寺谷。スタートポイントは、伏見稲荷駅のすぐ横だったけど、ゴールから最寄りの駅となる上桂駅までは2km近くもある。



 (7)上桂~ そして伏見稲荷再び


観光客で混み合う苔寺や鈴虫寺を横目に、上桂駅に向かう。
近くの喫茶店で少し休憩して、真の京都一周を達成すべく、市街地を横断して伏見稲荷を目指す。



 桂離宮のあたりから、西京極の球場が見えた。2日に敗退した大会の決勝戦が始まる頃だ。



桂大橋を越えて八条通を東に進む。梅小路の少し手前で、薄気味悪いトンネルを通ってJRの高架を潜って南へ。



 上桂からは、京都一周トレイルの地図の範囲外なので、SONYのウォーキングナビの案内どおりに進む。胸のポケットに入れておけば、右左折の音声案内が聞こえる。
結構すぐれものなんだけど、バッテリーが3時間ほどしか持たないことが問題。それに少し重い。最近発売された新製品は、かなり改善が施されているようだが。



以前から気になっていた西寺跡。羅城門を挟んで、東寺と対象の位置にあった西寺だけど、こんな案内板がマンション前のバス停の傍に残っていただけだった。



東寺は立派に残っているのにねぇ。



 ついに帰ってきました東山の1番標識。これで本当の一周。「純正」京都一周トレイルの達成だ。麻雀に勝手に喩えるならば、9面待ちの九蓮宝燈みたいなもんである。




京阪伏見稲荷駅から帰宅。
結構蒸し暑い日だった。自分の体力では、この程度の気温が、山に登るには限界かもしれない。
もっとも山よりも、京都市内を歩く方が疲れたようにも思う。


 まとめ

歩行距離   22.0km
所要時間   7時間51分
歩数      34700歩


【京都一周トレイル5日分の合計】

歩行距離   83.7km
所要時間   34時間51分 (寄り道、休憩を含む)
歩数      148300歩