LIVING & DESIGN スタンプラリー(大阪)

2012年10月22日(月)~27日(土)



今年も大阪市内の各地でリビング&デザイン展が開催されている。昨年は「デザインで溢れるような町にすれば、大阪の景気が良くなる」といった、理解のできない説教を繰り返し聞かされていたので、デザインがどれほどのもんじゃ、と斜に構えて見ていた。

今年のリビング&デザイン展は、あらためて落ち着いてデザインを考えてみる良い機会だ。



心斎橋や中之島などの何十もの店舗やショールームで、オシャレな家具や雑貨が展示されている。通常の商品展示とな~んも変わらんような所も無いでもないが、多くのサイトでは、工夫を凝らした特別展示が行われ、それぞれがユニークな空間デザインを提案している。



スタンプラリーもやっているんだけど、スタンプラリーというより、シールラリー。サイトごとに付けられた番号のシールを貼り付けてもらう。10枚シールを集めれば完成。



当選の賞品は、AQUOSのデザインなどで有名な喜多俊之氏による、牛乳パックを再利用して作られた黄色い椅子。可愛いけれど、この体重に耐えることができるのかなぁ・・・。




10ヶ所を歩いて回ることは、大したことではないんだけど、1件ごとに展示を見て、話を聞いているもんだから、ひどく時間がかかる。シールだけ下さい、とは、とても言えない性分なのだ。会社の昼休み時間など空き時間を利用したものの、10ヶ所を回るのに3日も掛かってしまった。




「へうげもの」スタンプラリー(堺)

2012年10月27日(土)



秋晴れの週末というのに、朝から泉南方面に仕事で出掛けなければならない。
しか~し、これだけで一日を終えてしまうには勿体ない晴天。ということで、帰宅途上にある、堺の百舌鳥駅で下車して、「へうげもの(剽げ者)」スタンプラリーに挑む。

へうげものとは、数寄者に近い意味のようで、千利休の高弟として名高い古田織部を主人公にしたアニメのタイトルになっている。あらためて調べてみると、古田織部って、茶の湯、焼き物、造園、書道など、文化人のイメージが強いけど、3万5千石もの所領を持つ大名だったのだ。



堺では、旧市街や仁徳陵周辺を舞台に、年に何度も小規模なスタンプラリーを開催している。ボランティアの方々は多いのに、参加者は少ないように感じていた。しかし今日は、駅前などに烏帽子と陣羽織を纏った案内人が配備されているなど、これまでに無い意気込みを感じる。



御廟山古墳。仁徳陵に比べれば小ぶりではあるけれど、それでも全長180m超。宮内庁管理とはいえ、被葬者は特定できていないんだけど、二重濠の仁徳陵よりも前方後円墳を実感できる。駅にも近いし、外周の遊歩道も整備されている。お薦め古墳だ。



駅から御廟山古墳を経由して、高林家住宅に到着。大阪府下で最も古い民家のひとつとのことで、もともとは16世紀に建てられ、18世紀に現在の姿になったそうだ。今なお現役の住宅である。この催しに併せて、特別に内部の見学ができた。



大庄屋の住宅だけに、柱も梁も立派なものだ。アニメ効果のせいかどうかは判らないが、想像を大きく上回る来訪者で賑わっていた。烏帽子・陣羽織姿のボランティア案内人が大活躍。



高林家住宅で最初のスタンプを押印した後、再び百舌鳥駅に戻り、仁徳陵前を通って次のスタンプポイントに向かう。仁徳陵の駐車場は満車。いつもは空いていたように思うんだけど・・・。



特別公開中の堺市茶室の黄梅庵。もともと橿原の今井町にあった茶室を、電力の鬼、松永安左エ門が小田原に移築。ご遺族が堺に寄贈し、再移築されたそうだ。もとは今井町出身の茶人、今井宗久が建てたものだけに、400年という長い年月を経て、堺に里帰りしたと言える。



最後のスタンプポイントは、やはり堺市博物館。少なくとも今年になって3回目の入館だ。面白い展示なんだけど、さすがに毎回200円払うのは・・・。JAFの会員証があれば160円になるらしい。

博物館の池に、真っ白な水鳥がいた。鷺かな? 少し首が短いような気もするが・・・。



スタンプポイントは、わずか3ヶ所。 歩行距離は2km強というところだろうが、スーツ、ネクタイ、革靴というスタイルだけに、かなり汗もかいた。



完歩賞のクリアファイル。博物館の脇の木々が写り込んでしまった。



それにしても、どのスタンプポイントも古田織部とは、あまり関係が無いように思えるんだけど・・・。まあ、いつにも増して、堺が賑やかだっただけに、良いイベントだったと評価したい。

高野街道まつり+観心寺(河内長野)

2012年10月21日(日)



毎年この時期に河内長野で開催されている高野街道まつり。スタンプラリーもあって大変賑わうイベントと聞いていたが、これまで都合がつかず、今回が初めての参加となる。



10時過ぎに河内長野駅に到着。ちょうどオープニングセレモニーが始まったところだ。舞台に立っているのは、ふるさと歴史館のマスコットの「くろまろ」くん。日本初の留学生として隋に渡り、日本の政治体制整備に尽力した高向玄理(たかむこのくろまろ)に因むそうだ。



スタンプ台紙も手に入れて、河内長野駅から三日市駅まで、高野街道を歩いてのスタンプラリーに出発する。狭い旧街道は参加者で溢れかえりそうだ。



出発して10分も経たないうちに、酒蔵通りで大渋滞発生。。地域の食品や物産を販売する店がたくさん出ていて、ごった返している。



なんと、この地域だけで、「フード&クラフト 奥河内コレクション」なるイベントと、スタンプラリーを開催している。人波を掻き分けて、3ヶ所全てのスタンプを集め終えたが、さらに大混雑の中心にある抽選会場に戻る気には到底ならなかった。



烏帽子形八幡神社。楠木正成が築城した楠木七城のひとつ、烏帽子山城が近くにある。烏帽子形というだけあって、神社に上る階段も相当急なものになっている。



街道の路面の多くは、赤茶色の舗装になっていて、「高野街道」の文字のあるパネルが埋め込まれている。



酒蔵通りの大混雑や、烏帽子形山への寄り道に、時間は取られたが、あまり歩いた気もしないうちに、三日市宿に到着してしまった。



 三日市は、高野街道の宿場町としての風情が残されている。有形登録文化財に指定されている八木家住宅が8ヶ所めのスタンプをゲット。三日市駅を残すばかりとなった。



無事三日市駅に到着。2.3kmに1時間近くかかってしまった。台紙がタブロイド版のチラシの一部になっているため、インクのノリが悪いのが残念だけど、各スタンプはよくデザインされている。完歩賞引換済の雑なチェックは戴けないが、スタンプに重ならないなら、まあ許容できる。



完歩賞のガラガラ抽選では、やはり白玉。高野街道まつりとプリントされたタオルを貰った。




三日市駅前のスーパー内にあるお好み焼屋で、のんびりと昼食をとっているうちに、駅前広場で大阪城甲冑隊の出陣式が始まった。関西一円、アチコチのイベントに呼び出されているが、どこに行っても、真田の六文銭と赤備えの甲冑だ。



午後からは、高野街道を離れて、延命寺と観心寺を訪ねる。先日やり残している、金剛三市スタンプラリーを完成させるのだ。

三日市から石見川沿いの静かな道を歩くこと50分ほどで、延命寺に到着。



紅葉で有名なお寺だが、見頃は未だ1ヶ月以上先になるだろう。



観心寺と延命寺の分岐点になる交差点に生えている芭蕉(たぶん)。良い道標になっている。



杉木立のなか、緩やかな上り道が続く。木漏れ日が美しい。



延命寺から50分ほど歩いて、観心寺に到着。門前には楠木正成の銅像がある。雲ひとつない青空をバックにして、一段と凛々しく感じられる。



観心寺は有料なので、これまでは楠木正成像にご挨拶するだけで終わっていたのだけど、今日ついに境内に入った。

楠木正成が幼少の砌、勉強をしたと伝わる塔頭の門が、境内に移設されている。



南北朝時代の古い社がある。長い時代を経て、さらに荘厳さを増しているようだ。



観心寺の金堂。南河内きっての名刹と呼ばれるだけの厳粛な雰囲気が漂う。



観心寺は北斗七星を祀る唯一の寺だそうだ。土産物として「北斗の塩」も売られている。金堂の周りに「星塚」が7ヶ所あり、これを廻ると厄除けになるという。



星塚のひとつ。



先日訪問した、五條市の転法輪寺にもあった、四国八十八ヶ所巡礼の簡易体験とも言える「お砂踏み」が観心寺にもあった。八十八寺の砂が、それぞれの石板の穴に封入されている。



湊川の戦いで敗れた楠木正成の首塚。足利尊氏により、京の六条河原に梟首された後、この観心寺に葬られたらしい。合掌。



観心寺からは歩道の無いバス道を、走行車に怯えながら、河内長野駅まで一気に歩く。長野公園と河内長野駅の間を流れる石川に架かる黄金橋。電燈などもあって、竣工当時はかなり洒落たものだったのだろうけど、名前とは裏腹に、塗装の劣化が激しい。



延命寺と観心寺でスタンプを押印して、金剛三市回遊スタンプラリーも無事終了した。


まとめ


歩行距離   10.5km
所用時間   400分 (見学や昼食などを含む)
歩数      22500歩 (しっかり11700歩)

水都大阪フェス2012

2012年10月20日(土) -②



灘の酒蔵スタンプラリーからの帰路、中之島に立ち寄り、水都大阪フェスの会場の様子をチョコっと覗いてみた。

今年のおおさかカンヴァスの目玉は、このコケシ。花子という名前だそうだ。このコケシ単体ではなく、「大阪の町+コケシ」がセットになって、アートになるということらしい。



ブログにアップするかどうか、迷いに迷ったが、 おおさかカンヴァスのもうひとつの目玉が、「47人のオバチャーン」だ。このパフォーマンスが、大阪の魅力発信に繋がるのだろうか・・・。これがアートなんだろうか・・・。よく判らないが、あまり関わりたくない・・・。



やはり水都大阪の目玉は、オランダからやってきた、このアヒル(ラバーダック)。



2時間おきくらいに、ラバーダックのミニチュアが販売されているんだけど、毎回完売。さらに次の販売時間を待っての行列までできていた。



屋台とかイベントで人がごった返して、中之島のバラ園は完全に脇役扱いになっている。



それにしても凄い人混みだ。難波橋の上は不法駐輪だらけ。こういう催しが好きな人が多いことはよく判るけど、中之島公園のキャパシティは、それに対応できるものでは無いように思う。


どっと疲れた・・・。




灘の酒蔵スタンプラリー

2012年10月20日(土) -①



早朝から西宮での清掃ボランティアに参加した後、灘の酒蔵探訪に出掛けた。伏見でも西宮でも酒蔵系のスタンプラリーがあるが、各地で酒蔵巡りはウォーキングの定番になっている。



10ヶ所あるスタンプポイントのうち、商品応募には3ヶ所のスタンプを集めるだけでいいんだけど、当然全10ヶ所を歩いて回る。例年、西から東(阪神魚崎から大石)に向けて歩くところを、今年は大石駅から攻めてみる。

まず最初のスタンプポイントは、「沢の鶴」の資料館だ。



大手の酒造メーカーには、昔の酒蔵を改装した展示棟があり、酒造りの工程の説明や、巨大な樽や壺や、古い酒造器具などが公開されている。



大石川。阪神の駅には、石屋川、深江、芦屋、香櫨園など、川の上に設置されているものが多いけど、大石の駅も、この川の上にある。



酒蔵とは関係ないはずの、灘浜のサイエンススクエアも、例年スタンプポイントになっている。神戸製鋼の製鉄や環境に関する科学パビリオンだ。これまで気付かなかったのだけど、エントランス前の道に枕木の跡がある。製鉄所と摩耶埠頭を繋いでいた引込線の名残だろうか。



サイエンススクエアの外壁には、昔の高炉の一部とも思える、穴の開いた分厚い鉄板が再利用されていた。



電力卸をしている神戸製鋼の石炭火力発電所。ここで発生した廃熱が、次のスタンプポイントになっている温浴施設「ガーデンバーデン」で利用されている。



新在家の高層住宅に設置されている自転車置き場や倉庫は、酒蔵風の造りになっている。



甲南漬の「武庫の郷」にあった顔出しパネル。「私のバスはどこですか?」って、大阪をカンヴァスにしてにアートを制作する「おおさかカンヴァス」で見たことがある。バスを見失ったバスガイドに扮した作者が、大阪各地を訪れて、様々な人を巻き込んでいくというアート作品だという。



処女塚(おとめづか)。昔、二人の男性から猛烈に求愛され、悩みに悩んだ末に自ら命を絶った娘が葬られた場所とのことだが、前方後方墳でもある。4世紀の古墳らしい。


処女塚の西側には、湊川の戦いで、九州から東上してきた足利尊氏軍と激闘していた新田義貞を逃がすために身代わりとなった小山田高家の碑がある。

湊川では、楠木正成が壮烈な討死をした一方、主力軍である新田義貞の戦下手が指摘されがちだけど、所詮、兵力で圧倒的優位にある足利軍に勝てるはずのない戦だったんじゃぁないかな。自ら殿軍となって源氏嫡流に伝わる名刀鬼切で奮戦し、味方を都へと退却させる将器の持ち主だったからこそ、進んで義貞の身代わりになる忠臣に恵まれたと思うんだけどねぇ・・・。



国道43号線沿いの大気汚染測定表示。最近、CO2ばかりが注目されているけれど、NO2対策も忘れちゃぁいけない。数年前には上限値の0.06ppmを度々超えていたように思うけど、最近はどうなんだろうか。



 神戸酒心館にあった、巨大な酒樽。記念写真の定番スポットのようになっている。



灘泉の泉勇之介商店。展示専門の建物では無く、実際に酒造をしているところだ。日曜休業なので、これまで入ることができないままだったが、今回初めて酒蔵の中を見せていただいた。


白鶴の工場群。道路を渡る架空パイプで隣接する工場のプロセスが連結している。昔の伝統的な酒造りの展示ばかり見ていると、現在の酒造工程も見てみたくなる。



白鶴酒造資料館。 毎年ここでピンク色の瓶に詰められた濁り酒を買う。今年も2本買った。



この期間、酒蔵巡りのポイントを周回する臨時バスが運行していて、白鶴の前にもバス停が設置されている。他の酒造メーカーの展示館もそうだけど、観光バスも来場している。


菊正宗酒造記念館。
どこでもそうなんだけど、利き酒や試飲ができる。勧められると断れないのは、人が好いのせいなのか、それとも単に口が卑しいせいなのか・・・。でも実のところ、日本酒は得意ではない。



大阪の店にあったという、菊正宗の立派な看板。 幅は2mを優に超える。なんと「国指定重要有形民俗文化財」に指定されていた。



櫻正宗では、展示場や土産物屋のほかに、2Fが洒落たレストランになっていた。、


最後のスタンプポイントになる浜福鶴吟醸。大吟醸ソフトクリームなるものが売られていた。少し興味はあったけど、350円とちょっと高めなので我慢した。



浜福鶴の売店で見つけた「酒しぼり器」。大きさから見る限り、家庭用のようだ。徹底的に好みの酒を追及する相当な日本酒党向け商品だ。



魚崎のあたりの歩道は、石畳風になっていて、酒蔵通りの風情を醸し出している。



無事全10ヶ所でスタンプを取得。それにしても3ヶで応募用紙が満杯になるのは寂しいなぁ。1人1枚の応募しかできないのでは、3ヶ所回ってお終いにする人が多そうだ。



晴天のせいもあるだろうけど、今年は、どの酒蔵も一層賑わっていたように思う。遠隔地からの観光バスも見かけた。でも、歩いて回っている人には、ほとんど出会わなかった・・・。


まとめ


歩行距離   約7.5km
所用時間   見学などを含めて180分
歩数      13700歩 (しっかり 3100歩)