「へうげもの」スタンプラリー(堺)

2012年10月27日(土)



秋晴れの週末というのに、朝から泉南方面に仕事で出掛けなければならない。
しか~し、これだけで一日を終えてしまうには勿体ない晴天。ということで、帰宅途上にある、堺の百舌鳥駅で下車して、「へうげもの(剽げ者)」スタンプラリーに挑む。

へうげものとは、数寄者に近い意味のようで、千利休の高弟として名高い古田織部を主人公にしたアニメのタイトルになっている。あらためて調べてみると、古田織部って、茶の湯、焼き物、造園、書道など、文化人のイメージが強いけど、3万5千石もの所領を持つ大名だったのだ。



堺では、旧市街や仁徳陵周辺を舞台に、年に何度も小規模なスタンプラリーを開催している。ボランティアの方々は多いのに、参加者は少ないように感じていた。しかし今日は、駅前などに烏帽子と陣羽織を纏った案内人が配備されているなど、これまでに無い意気込みを感じる。



御廟山古墳。仁徳陵に比べれば小ぶりではあるけれど、それでも全長180m超。宮内庁管理とはいえ、被葬者は特定できていないんだけど、二重濠の仁徳陵よりも前方後円墳を実感できる。駅にも近いし、外周の遊歩道も整備されている。お薦め古墳だ。



駅から御廟山古墳を経由して、高林家住宅に到着。大阪府下で最も古い民家のひとつとのことで、もともとは16世紀に建てられ、18世紀に現在の姿になったそうだ。今なお現役の住宅である。この催しに併せて、特別に内部の見学ができた。



大庄屋の住宅だけに、柱も梁も立派なものだ。アニメ効果のせいかどうかは判らないが、想像を大きく上回る来訪者で賑わっていた。烏帽子・陣羽織姿のボランティア案内人が大活躍。



高林家住宅で最初のスタンプを押印した後、再び百舌鳥駅に戻り、仁徳陵前を通って次のスタンプポイントに向かう。仁徳陵の駐車場は満車。いつもは空いていたように思うんだけど・・・。



特別公開中の堺市茶室の黄梅庵。もともと橿原の今井町にあった茶室を、電力の鬼、松永安左エ門が小田原に移築。ご遺族が堺に寄贈し、再移築されたそうだ。もとは今井町出身の茶人、今井宗久が建てたものだけに、400年という長い年月を経て、堺に里帰りしたと言える。



最後のスタンプポイントは、やはり堺市博物館。少なくとも今年になって3回目の入館だ。面白い展示なんだけど、さすがに毎回200円払うのは・・・。JAFの会員証があれば160円になるらしい。

博物館の池に、真っ白な水鳥がいた。鷺かな? 少し首が短いような気もするが・・・。



スタンプポイントは、わずか3ヶ所。 歩行距離は2km強というところだろうが、スーツ、ネクタイ、革靴というスタイルだけに、かなり汗もかいた。



完歩賞のクリアファイル。博物館の脇の木々が写り込んでしまった。



それにしても、どのスタンプポイントも古田織部とは、あまり関係が無いように思えるんだけど・・・。まあ、いつにも増して、堺が賑やかだっただけに、良いイベントだったと評価したい。