北関東周遊(1) 高崎~富岡~草津温泉

2013年8月16日(金)


夏休みを利用して、3泊4日の北関東旅行に出掛けた。過去、群馬・栃木・茨城の3県には、日光・鬼怒川への観光旅行と、日立・つくばへの出張だけ。夏休みはのんびり体を休めるつもりでいたが、気になるスポットが多すぎて、結局、目一杯のスケジュールを詰め込んでしまった。

東京駅で新幹線を乗り継ぎ、「Maxとき」で群馬県高崎へ。いつの間にか、東海道新幹線では見なくなった2階建て車両だ。



正午頃に高崎駅に到着。駅構内に、高崎名物のダルマが設置されている。一昨年に復元・運転開始されたSLをイメージしたもののようだ。



駅前のヤマダ電機本社の大きさに圧倒された後、レンタカーを借り、以前から訪れてみたかった、少林山達磨寺へ。水曜どうでしょうでは、ここで購入したダルマを、大泉洋が原付の荷台に載せて走っていた。ダルマの色って、赤に決まっていると思っていたんだけど、ここに納められたダルマは、緑やら紫やらもあって、なかなかカラフルだ。



時間もあることなので(と、この時点では思っていた)、ガトーフェスタハラダのラスク工場を見学。およそ工場らしくない、ギリシャ建築風の建物だ。平日だというのに、工場見学にも、アウトレットにも、大勢の人が列を成していた。ここのラスクは、「王様のおやつ」と称するだけあって、王様が出迎えてくれた。



続いて、富岡製糸場へ。地味な観光スポットだと思っていたが、世界文化遺産登録を目指していることもあり、ここも想像以上の人出だ。



明治初期、日本の殖産興業の代表として建設され、外貨獲得に多大な貢献をした富岡製糸場。その後、持ち主が変わったが、売らず、貸さず、壊さず、の三原則を守って、今日にその姿を伝えている。



建物のほぼ全てが煉瓦造り。広大な工場スペースを確保するために、当時としては珍しい、建物の真ん中に柱を立てない西洋建築技法が取り入れられている。パンフレットの表紙に採用されている繰糸工場も、良く保存されている。



建物の両側に、大勢の女工さんたちが立ちづくめで繰糸作業に取り組んでいた機械が並んでいる。もっとも、機械は、透明のビニールシートに覆われている。少々残念だが、貴重な文化財を保護するためには仕方無いことなんだろう。



女工さんたちの寮だった建物も、当時のまま残されている。残念ながら、これより先には立ち入ることができない。



それにしても暑い。汗がいくらでも噴き出る。工場見学者のために、富岡製糸場のマスコット「富ちゃん」のイラストが描かれた扇風機がフル稼働しているが、室温が高すぎて、ほとんど効き目が感じられない。



富岡製糸場で、既に予定時間を大幅に超過。さらに、途中立ち寄った軽井沢で大渋滞に巻き込まれる。



日本の代表的避暑地だけに、人や車が多いのも当然といえば当然だ。予定では、ここでお洒落なコーヒータイムと考えていたのだが、瀟洒な街並みや、風格あるホテルを楽しむ余裕さえない。



軽井沢の北にある、白糸の滝に立ち寄る。高さは3~4m程度だが、幅は100メートル近いと思われる。森から湧き出た水のカーテンのようだ。水はどこまでも澄み切っていて、川の底も手に取るように見通すことができる。



草津温泉では、奮発して老舗の温泉宿を予約していたのに、到着は18時頃になってしまった。既に、名物の湯もみショーも終わっていた。明朝の湯もみショーは9時半から。明日の予定も大幅に狂ってしまいそうだ。



高崎や富岡はあれほど暑かったのに、日も暮れた草津は涼しく、過ごしやすい。湯気が立ち篭める夜の湯畑は、とても幻想的。ここで高温の草津の湯温が調整されている。



凄い湯量だ。滝のようにお湯が流れ落ちる壮大な光景は草津ならではだ。この湯畑は、岡本太郎のデザインによると聞いたことがあるが、他の岡本太郎の造形とはテイストが違うように思える。もっとも、岡本太郎クラスの天才に掛かれば、何だって出来ちゃうんだろう。



それにしても、草津の湯は素晴らしい。だっぷりの温泉成分を含む熱めのお湯が体に染み込む。2泊でも3泊でも、ゆっくりしたいところだ。まさに「草津いいとこ」だ。一度ならず、二度三度訪れたいところだ。

(2)に続く