黒田官兵衛と光ゆかりの地クイズラリー(加古川)

2014年2月22日(土)



締切まであと1ヶ月を切った、加古川で開催されている「黒田官兵衛と光(てる)ゆかりの地クイズラリー」に出掛ける。官兵衛の妻、てるの出身地である志方城址を含む市内10ヶ所に掲示されているクイズに答えて応募する、という仕組みだが、全10ヶ所を歩き切るには、ざっと25~30km(と思っていた)は歩かなければならず、1日で歩き切れるかどうかは微妙なところ。



朝早く出る予定が、なんだかんだで、スタート地点の東加古川駅に着いたのは13時前。日没まで5時間程度しかないので、この時点で既に1日でコンプリートすることは絶望的。しかも、風が冷たく、小雨がパラつくかと思えば、陽が射してくると結構暖かくなる、といった不安定な天候。



東加古川駅から東にJRの線路の沿って約30分、最初のクイズポイントの-教信寺(野口城跡)にやってきた。境内には枝ぶりのいい桜の木が植えられている。



教信寺の山門の前に、簡単な4択クイズが掲示されている。主催者にとってクイズラリーは、スタンプラリーより手軽なのかもしれないが、参加者にとっては、延々と歩いて来た末に、スタンプを押すような達成感は得られない。



さらに南西に30分ほど歩いて、鶴林寺にやってきた。阪神・山陽の沿線散歩スタンプラリーなどで、何度も訪問したところだ。もっとも入山料を支払って、中に入ったのは1回だけだが・・・。



鶴林寺公園には、かつて山陽線を走行していたSLが保存・展示されている。



続いては、市街地を北西に向かい、加古川駅に近い称名寺(加古川城跡)に向かう。とにかく、「光のふるさと、加古川」のノボリが、これでもかというほど立てられている。



加古川図書館。風格のある建物だ。もともとは公会堂として建てられた昭和モダン建築だ。この地に本籍があった三島由紀夫がかつて徴兵検査を受けたのが、この建物の横にある松の木の下だそうだ。



称名寺(加古川城跡)。今は平坦な市街地にある寺院でしかないが、かつては塹壕をめぐらした要害で、の秀吉の播磨制圧戦の軍議が行われたところだ。当時の城主が若き糟屋武則。その後賤ヶ岳の七本槍の一人として活躍するのだが、小姓上がりの福島正則や加藤清正と異なり、糟屋武則は既に一城の主だったということになる。



序盤戦と思っていた、JRの南側の3つのクイズポイントを終えるのに2時間も掛かってしまった。ようやく加古川を渡って、北部のクイズポイントに向かう。



昔の橋脚の跡だろうか。石柱の基礎のようなものが、2つずつペアになって川の中に並んでいる。



ニッケ(旧日本毛織)の工場。レトロ感溢れる煉瓦造りだが、未だ現役の工場だ。もっとも、広大なニッケの敷地の多くは、ショッピングセンターなどに再生されている。



ただでも方向音痴のうえに、まともな地図も持っていないものだから、迷いに迷って、ようやく4つめのスタンプポイント、常楽寺(神吉城跡)に到着。付近には神吉姓のお店やお宅が目立つ。



本堂は改修中だったが、神吉城の最後の城主、神吉頼定の墓所を境内に発見。三木城の別所長治らとともに秀吉の大軍に対して2000の兵でこの地に籠城し、大奮戦したと伝わる。当時の
地形を推理することは難しく、低い丘に建つ小寺院としか見えない。



さらに北に進むのだが、向かう先は山ばかりが連なっている。



山裾を縫うように歩いていると、立派な競技場が現れた。加古川の総合運動公園で、競技場の正面には大きな体育館もある。



東加古川を出発して4時間20分で、やっと光姫の出生の地、志方城跡にやってきた。こちらも今は小高い丘の上にある観音寺という小寺院で、かなり想像力逞しく観察しなければ、城跡には見えてこない。



神吉城跡の常楽寺と同様、こちらも大改修中。なんだか、大河ドラマが決まって、急に補助金が下りて、観光スポットに相応しい設えにすべく改装しているのではないか、と勘繰ってしまう。



境内奥にある墓地の一角に、この城の主であった櫛橋一族の墓所がある。幸圓というのは、光姫の雅号らしい。



さあ、日暮れまで頑張って、あと一つ。次なるクイズポイントの長楽寺を目指して歩き始めて15分ほどして、志方城跡で「官兵衛ゆかりの地スタンプラリー」のスタンプを押すのを忘れたことに気付いて、慌てて戻る。時間ロス、体力ダメージは大きい。



気を取り直して、あらためて、長楽寺に向かう。正面の山の麓~中腹あたりにあるようだ。夕暮れ間近になって登坂は辛いが、気力を振り絞って歩く。



長福寺に向かう道の傍にある溜池。池の水面が、夕闇が迫る薄紫色の空を、鏡のように映していて、とても幻想的だ。



ついに長福寺に到着。カメラは勝手にフラッシュが作動する暗さになってしまった。刻一刻と周囲の明るさが無くなり、お参りどころではない暗さになってきた。「水曜どうでしょう」の四国八十八ヶ所のように、門前でクイズを確認し、写真を撮っただけで退散する。



これまで歩いて来た道にバス停があったので、長楽寺の周辺がバスの始発と勝手に推測して、周囲を探すが、暗くて判らない。結局、元の道を延々と戻り、1時間に1本の宝殿行のバスに辛うじて間に合う。



10ヶ所歩くつもりが、結局6ヶ所どまり。情けない・・・。帰宅して歩行ルートを確認すると、遠回りの連続。最短距離を歩くより5kmも長い道を歩いていた。10ヶ所を踏破する行程を正確に計測すると、なんと38kmもあった。1日で歩ききるのは端から無理だった。続きはどうしたものか・・・。


まとめ


歩行距離   21.5km
所要時間   340分 (5時間40分)
歩数      35800歩