3社沿線クイズ&スタンプラリー② ウワナベ古墳・秋篠寺

2015年1月4日(日)


いよいよ休暇も最終日。近鉄・阪神・山陽3社沿線クイズ&スタンプラリーのなかから、問題のウワナベ古墳。秋篠寺コースに出掛ける。昨秋、このコースが堂々と掲載されたパンフレットを見て愕然とさせられた、。一昨年のコースと、地図も写真もそのままなのだ。しかも、元を辿れば、近鉄が長年続けている「あみま倶楽部」の地図の丸写しなのだ。



2年前にも、このブログで紹介したが、再登場とは恐れ入る。(上は今年、下は一昨年のマップ)
 参考:2年前のブログ記事 http://inam-walk.blogspot.jp/2012/12/blog-post_30.html

泉北高速鉄道の泉北ぐるりんスタンプラリー(現在休止中)が15ほどの固定コースを順々に登場させているような例もあるが、わずか5駅しかない泉北高速と、300ほども駅を有する近鉄では話が全然違う。いくらでも紹介すべき名所・名コースがあるはずだ。



もっとも、このコースがウォーキングコースとして秀逸であることは確かだ。アップダウンも少なく、自動車を気にすべきところも少ない。コース全体に渡って見どころも多く、歩く者を退屈させない。新大宮駅を出発して、しばらくすると、佐保川が現れる。桜が美しいところだ。



国道24号と奈良市立一条高校に挟まれた敷地に、我が国最初の公開図書館である芸亭があったらしい。8世紀には、平城京大極殿を中心に、このあたりが国の中心地であったことが判る。



ウワナベ古墳。一辺が約200~300mと、かなりの大きさで、しかも国道24号線のすぐ横にあるのに、この辺りを車でしか走ったことが無かった頃には、その存在さえ気付かなかった。



で、その隣にあるコナベ古墳。ウワナベ古墳より少し小さいが、撮った写真にほとんど違いが感じられない・・・。どちらも前方後円墳の前方墳部の角から撮ったものだ。



2つの古墳に挟まれるように、自衛隊の幹部候補生学校と、航空基地がある。一昨年も撮影したが、基地内には練習機か展示品かは不明だが、いくつかの航空機の姿が確認できるが、滑走路的なものは見えない。



こんなのあったっけ、と思いつつも、自転車道を進む。自転車にとって快適な道は、自転車の数さえ多くなければ、ウォーカーにとっても快適な道なのだ。



で、現れたのは、磐之媛命(いわのひめのみこと)の墓所。長らく別居状態だったとはいえ、仁徳天皇妃だけに、仁徳陵ほどではないにせよ、立派な前方後円墳だ。御所市のマスコットキャラクターにもなっている。あれっ、前回来た際には御陵の背面を歩いたはず、と、ここで誤った道を来たことに気付く。



御陵の背面の道は、鬱蒼とした林道の様相。こちらの方がウォーキング的にはいい感じだ。



平城宮跡の北側にあるハジカミ池。謎のカーブミラーは今も存在していた。歩行者目線らは池の護岸のコンクリートしか見えないし、車の座席の高さから見れば、ガードレールに阻まれて鏡面は見えない。ミラーと護岸の間は狭くて、ボートなどが入り込むこともできない・・・。謎は深まるばかりだ。探偵ナイトスクープにでも応募してみたい気分だ。



これだけ素晴らしい史跡や風景を繋ぐ道として、「歴史の道」というネーミングは、あまりにもありふれているように思える。いかに古都奈良とはいえ、「山の辺の道」のようなオリジナリティある名前を付けなければ、なかなか注目度が高まらないように感じる。もっとも、アチコチに「歴史の道」と書かれた標識や灯篭などができてしまっているので、今さらの改名も難しそうだ。



一昨日には奈良の積雪も相当なものだったのだろうが、まだ雪ダルマの残骸が見られる。もっとも残骸と呼ぶには失礼なほどに、妙に愛くるしいものも見られる。



平城京遷都1400年を機に再現された大極殿。遷都1400年祭で混雑するなかを見学して以来、入っていないので、久しぶりに内部を見学することにする。



素晴らしい造形・色彩だ。かつてはあれだけ賑わっていたのに、晴天の休日にも関わらず、見学者は疎ら。再現された玉座や壁画などを、ゆっくりと見て回ることができた。



大極殿から朱雀門を見通す。だだっ広い空地だ。文武百官の集合広場でもあっただろうが、都にしては殺風景さは否めない。今後数十年かけて整備すると気の遠くなるような構想も聞く。まあ、1400年かけて寂れたのだから、復元整備に数十年かけるのも歴史の時間軸から見れば不自然なことではない。それにしても、問題はど真ん中を突っ切っている近鉄奈良線の存在だ。



若草山を臨む。かつて三笠山と呼ばれていたが、確かに3つの傘を被せた形になっているのが、判る。



佐紀神社の傍の池。かつては釣り池だったのだろうか、魚釣り用と思われる桟橋のようなものがあるが、すっかり朽ち果てている。



釣り人がいなくなったせいか、池にはウジャウジャ大物の鯉などがいる。池の傍に近づくだけで、大勢寄ってくる。神域だけに魚釣りが禁止されてしまったのかもしれないが、それにしては、池の畔に釣殿神社なるものがあったりする。



佐紀盾列古墳群を行く。このあたりは、垂仁天皇妃、成務天皇、称徳天皇の墳墓と比定される古墳が並んでいる。道鏡事件で有名な称徳天皇以外は、実在性不明だ。ここに眠るのが誰にせよ、今ここが、とても気持ちよく歩ける道であることは確かだ。



近鉄奈良線を超えて、佐紀盾列古墳群の北側に向かう。



神功皇后陵。戦前には偉人扱いだった人だが、現在に至って、実在性にも、事績の史実性にも、議論があるし、神功皇后陵としての比定にも異論があるようだ。でも、確実に存在が確かめられている最初の天皇、応神天皇を産み育てた母親がいたことばかりは揺るぎようがない事実だ。



秋篠寺。相変わらず、ここの苔の緑色は喩えようもなく、穏やかで深い。何度か訪れているお寺だが、未だ内部を拝観したことがない。今日も素通り。そのうちに拝観したいところだ。



 踏切で、偶然近鉄奈良線の列車すれ違いの写真を撮影。別に鉄チャンというつもりはないが、電車の写真を撮ることは多い。しかし動いている電車を撮影すること自体が難しく、しかも絵になるタイミングをモノにするためには、半端ない時間と辛抱が必要であることは判る。



西大寺本堂。奈良市の観光協会が主催している「西大寺~西ノ京スタンプラリー」のスタンプポイントにもなっている。もしや、と思ったが、スタンプは、拝観料が必要な本堂内部にあるようだ。残念ながらパス。ケチというつもりはないが、心穏やかに観覧できる時間・体力・精神の余裕のない時に、スタンプが欲しさの拝観などしたくないだけなのだ。



ゴール駅の西大寺。駅構内がちょっとしたショッピングモールになっている。見ていると、買い物をしたいと改札で申し出れば、入場券のようなものをくれるようだ。実際に買い物をした証があれば、無料で退場できることになっているらしい。



明日から仕事。片付けなければいけないことが山ほどある。ひとつひとつ解決していくしかない。ウォーキングは、心身をリフレッシュするとともに、考えを整理するための座禅のようなもの。1月早々から休日に用事が多く時間確保も難しいが、今年もせいぜい歩くことにしたい。


まとめ


歩行距離    9.2km
所要時間    177分 (2時間57分)
歩数       16200歩