生駒縦走(四条畷~枚岡)

2015年11月28日(土)


本格的な寒さがやってくる前に、できるだけ山歩きをしておこう、と、何年か前に購入した生駒山系ハイキングガイド「いこいこまっぷ」から、四条畷からむろいけ園地、生駒山麓を経て宝山寺に至る道を歩くことにする。



JR四条畷駅から出発。今日はじめて気づいたのだけど、四条畷駅って、四条畷市ではなく大東市にあるようだ。四条畷市との市境に近い場所とはいえ紛らわしいことだが、総じて北河内各市の市境はとても複雑に感じる。四条畷市に入ると、幸先の良いことに、四条畷のカラーマンホールを発見する。小楠公、楠木正行の墓所にあるクスノキをモチーフにしたものらしい。



その楠木正行を祀る四条畷神社に立ち寄る。明治時代の創建と、比較的新しく小ぶりな神社にも拘わらず、国家への特別な功労者が祀られている神社と位置付けられた28社の別格官幣社のひとつに列せられている。この点では、湊川神社や日光東照宮と同格である。



太平記の名場面、湊川の戦いに赴く父、楠木正成との訣別の場面を象った真新しい石像がある。あれぇ・・・、この頭部が異様に大きい楠木正成には見覚えがあるぞ。帰宅して調べると、JR京都線の島本駅前にある桜井宿跡にある像と全く同じデザインだった。



四条畷の住宅街を抜け、蟹ヶ坂から、むろいけ園地に向かって歩いて行く。路面には落ち葉がビッシリと敷き詰められている。



息を切らして山歩きをしていると、日頃のイライラやモヤモヤを忘れて平穏な気持ちを取り戻せる。この蟹ヶ坂もそこそこ急な登りが続くんだけど、モヤモヤが晴れるほどのキツさとまではいかなかった・・・。



むろいけ園地に到着。大阪の府民の森のひとつで、自然との触れ合いながら1日過ごせるよう、遊歩道や教育施設が整備されている。府民の森は府下に9つあるが、そのうちの7つは生駒山系にあって、いずれもゴルフコースに匹敵する広さを有している。



むろいけ園地は、池を中心とした園地になっていて、湿生植物の観察などもできる。もう少し秋の気配が強まっていると想像していたが、あまり紅葉は進んでいない。



むろいけ公園の中心「室池」。ここから南へ南へと生駒山系の縦走路を進むが、あまり感動のない、似たような景色が続く。歩きながら拙句を捻りだす。「分け入れば いずこも同じ 秋の山」。



生駒を縦走するハイキング道を分断する阪奈道路が突如現れる。瞑想から叩き起こされたような気分になる。



阪奈道路を渡って、さらにしばらくは、ダンプカーが往来し、土煙が舞い上がる道を進むことになる。この辺りに集中している産廃処分場専用道路の感があって、さては道を間違ったかと思ったが、「いこいこまっぷ」にも「ダンプ道」を進む、との記載がある。



結構長い時間、ダンプ道を歩かされたが、ようやく落ち着いた地道にやってきた。さらに一句と主ながら歩くが、「分け入れば いずこも同じ 秋の山」から寸分の発想・着眼の転換もできない。



ゴルフ場の真横を通っていく、実は、このゴルフ場、次の週末にプレイを予定しているところ。この12番ホールはメチャクチャ狭いフェアウェイを外して、下に転がり落ちると、大トラブルになる。何度も痛い目にあったところだが、こんな近くにハイキング道があるとは知らなかった。



えらく鬱蒼と茂った森のなかに、道は続いていく。



かと思えば、階段の残骸なのか、土留めなのか、よく判らない障害物に悩まされながら、坂を登っていったりもする。



「いこいこまっぷ」に従えば、府民の森、くさか園地の手前で、宝山寺に向けて下山することになるが、くさか園地を突っ切って、更に南に向けて生駒縦走を続けていくことにする。を進む。テクテク歩いて、ようやく生駒山頂のテレビ塔が見えるところまでやってきた。



近年、女性ハイカー、いわゆる山ガールの増加に伴ってか、各地の登山道にはトイレが多数新設されている。バイオトイレと書かれているが、水のないところに衛生的なトイレを作ることができる技術が開発されたことが、トイレ増設を可能にしたはずだ。



生駒山頂をすぐ左手に見ながら、南に縦走を続けていく。大阪平野が眼下に広がるが、もやっていて、よく見えない・・・。



本日3つめの府民の森、ぬかた園地にやってきた。アジサイで有名なところだが、この季節になってもアジサイの花がほとんど枯れた状態とはいえ残っている。



最近、生駒山系の標識もとても充実して、わかりやすくなった。4つめの府民の森、なるかわ園地に向かう道を進む。



今日はこの辺りまでとしよう。近鉄額田駅に向かう道を下っていく。生駒山縦走路にはエスケープルートが多数あって、疲れたところで下山可能だ。もっとも、下り口から最寄りの駅までは、さらに3~4km歩かなければならない。



額田から枚岡公園を抜けて、枚岡駅に向かう。途中、暗峠から下りてくる道と出会う。この道だけは二度と歩きたくない。国道とは思えない急坂を、車を避けながら転がるように下りてくる羽目になる。膝への負担が半端ない。



四条畷神社からスタートして、枚岡神社でゴール。河内を代表する2つの神社を結んで歩くという、テーマ性のあるウォーキングに仕上がった。



本日の歩行軌跡。歩行距離17km弱、歩数26000歩、所要時間約5時間。



標高グラフでは、終盤近くまで上りが続いているが、蟹ヶ坂以外は、さほどの上り勾配を感じることなく、ほぼ平坦な道を歩いているように感じた。