高取山スタンプテーリング

2016年2月11日(祝) ①


3年ほど前から目を付けていた、「ふれあい高取山耐寒スタンプテーリング」に初参加する。毎年この時期神戸市の長田区役所が主催しているもので、長田四大祭のひとつと銘打った力の入ったイベントだ。長田区以外にはほとんど情報発信していないと思われるローカルイベントだが、長田区民でなくとも参加できるとのことだ。



スタート時刻の朝9時の10分ほど前に、新長田駅近くの鉄人広場に行ってみると、既に大勢の人達がスタートを今か今かと待ち構えている。その時点で参加者数は600人を超えていた。



春の甲子園に21世紀枠に選抜された兵庫県立長田高校の20人ほどの野球部員が、応援を求めて選抜決定を告げる新聞号外を配っていた。おそらく主催者からの要請もあって、わざわざ来てくれたのだろうが、大一番を控えた大切な時期だけに何だか申し訳ない。



一斉スタート方式のウォーキングは、性に合わない。何百人もの行進が延々と続く。ましてや市街地だけに信号も多く、遅々として進まない。



最初のスタンプポイントのシューズプラザ。靴の街、長田を代表する施設だ。お揃いの赤いウィンドブレーカーを着た係員がイベントをサポートしてくれている。スタンプの押印や参加者のエスコートなど、裏方は100人をゆうに超すだろう。加えて、交差点ごとにガードマンも配置されている。



スタートしてからノロノロ歩きが約30分続いて、ようやく目指す高取山が見えてきた。



鳥居に対してやけに大きな狛犬が座っている小さなお社がある。白富大明神だ。地図で見ると、ちょうどこの辺りの地下を阪神高速31号線神戸山手線が走っているようだ。



住宅街を抜けるように坂道を登っていく。道幅は狭く、追い抜くことも容易ではない。子供やご老人の参加も多く、ゆっくりとしたペースになりがちだが、のんびりと歩いていくことにしよう。



山中に入っても、道の混雑ぶりは相変わらず。ゆっくりとしたペースで山道を登っていく。



 最後の試練が、山頂手前にある高取神社の長い階段。



結局1時間半くらいかけて、ようやく折り返しのスタンプポイントになる高取神社に到着。「耐寒」なんてタイトルが付いているものだから厚着でやってきたのだが、予想に反して見事な晴天で、暖かな休日となった。そこそこ汗もかいた。



高取山は、六甲全山縦走路の通過点。須磨から14kmというから全コースの4分の1くらいのところだ。さすがに1日で踏破することは無理だが、近いうちに2~3日に分けてでも完歩したいものだ。



コースを外れて、高取神社から更に上って、山頂までやってきた。山は好きなんだけど、山頂に到達することに執着しない性分なのだが、今日ばかりはノロノロ歩きが続いたので、わずかでも単独行をしたくて、上ることにした。



標高328mとはいえ、足元の高取神社の境内の向こうに見える景色はなかなかのもの。神戸市内はもちろん、大阪まで見渡すことができる。



住宅街に近い低山ということもあって、いくつもの登山会があるようだ。休憩所の壁には、会員の名前と毎日の登山状況をスタンプで記した大きな表が掲げられている。



健脚者であれば、一日に2~3往復することも難しくないだろうが、これを続けるのは恐ろしく大変なことだ。総登山回数ランキングボードを見ると、驚いたことにトップは2万回を超えている。毎日2回上ったとしても、30年かかる計算になる。



山頂付近には、様々な施設がある。ラジオ体操広場は当然として、卓球場なんてのもある。



 こちらは投輪道場。謡曲の稽古場も見られる。おそらく、単に山登りするだけではなく、近隣の人々が集う同好会やカルチャースクールが集積した場所になっているようだ。



 下りは丸尾登山口に向かう。雑木林のなかの地道を下っていく。



もっとも、最後の最後まで、 道の混雑ぶりは解消できないままだ。



長田神社で7つ目のスタンプをゲット。「官幣中社長田神社」の文字のバランスが少々悪いように感じる。これでいいのかもしれないけれど、官幣+中+社長+田神社、と分解してしまいそうだ。



ゴールの長田区役所に到着。結局2時間半も掛かってしまった。ゴールでは、ぜんざいとお茶を振る舞っていただいた。甘いもの好きには堪らないプレゼントだ。



スタンプもコンプリート。「食と鉄人 グーなまち」という長田区のキャッチフレーズになっている。



完歩賞で、長田区のマスコットキャラクター「なぁたん」のタオルや、完歩記念のバッジなどをいただいた。区民でもないのに、いろいろと頂戴して、少々申し訳ない気分だ。



歩行記録。このマップを見ても、わずか8kmの平坦な街歩きにしか見えない・・・。



高速長田駅から帰宅しようと思ったが、まだ正午前。体力も残っているし、天気も良いので、もうひと歩きといこう。阪急岡本駅に向かう。(②に続く)