芦屋睦の宮詣で(芦屋六社めぐり)2017

2017年1月9日(祝)


芦屋市内の6つの神社をめぐる「芦屋睦の宮詣で」に2年連続で出掛ける。参拝は二の次で、スタンプをウォーキングのモチベーションにしている立場から言えば、御朱印でなく、特製スタンプを集めるこの種のイベントの方が気が楽だ。もっともパンフレットは昨年とほとんど同じ。おそらくスタンプも同じものだろう。



阪急には数少ない橋上駅、芦屋川駅からスタート。JRも阪神も芦屋駅は、新快速や特急が停車する主要駅扱いなのに対して、阪急芦屋川は各停しか止まらない。



芦屋川駅から西に少し歩くと、芦屋廃寺址の石碑がある。奈良時代に行基が開山した結構な規模のお寺だったようだが、今はマンションや住宅になってしまっている。



さあ、ひとつ目の神社は、阪急の線路のすぐ北にある三条八幡神社。



境内にある一言社には、一願成就と書かれた石碑とともに、狛犬のお面が2つ奉納されている。



三条八幡神社から次のスタンプがある津知日吉神社に向かってを南に下っていく。住宅地の真ん中にある清水公園には、人工のせせらぎとビオトープが整備されていた。おそらく震災復興の一環で整備されたものだと思う。



歩いているのは、ほとんど神戸市と芦屋市の市境付近。市境には、川がある訳でもなく、道がある訳でもなく、連続性のある街が2つの市に分断されている。



津知日吉神社。2体の猿が狛犬のように据えられている本殿が、震災後に再建されているのに対し、その脇には1520年造立の古い石祠が残っている。



続いては、在原業平に由来すると思われる業平橋を通って芦屋川を渡り、東に向かう。



JR芦屋駅の南東にある阿保天神社。社殿の奥にはマンションが迫っている。



本殿の脇には、「芦屋睦の宮詣で」の台紙が山と積まれている。既に松の内も残す休日は2日しかない。昨年は予想を大幅に上回る参加者で記念品も払底したくらいなので、今年は頑張って増刷したのではなかろうか。



質素な阿保天神社のすぐ隣に、立派な建築物がある。照善寺という本願寺系のお寺らしい。老舗の料亭旅館のような雰囲気だ。



続いても、天神様。打出天神社だ。時節柄、合格祈願の御札がたくさん吊り下げられている。



納所には、古いお札や絵馬などを入れた紙袋が多数。さすが芦屋だけあって、イカリスーパーの紙袋が目立つ。



阿保親王塚。親王の陵墓としては、かなり立派なものに思える。平城天皇の皇子であり、桓武天皇の皇孫にあたる。薬子の変に連座して左遷されたことなどで知られるが、在原業平の父、というのが、最も通りの良い説明になるのかもしれない。



北へ北へと歩いて、岩園天神社へ。昨年もそうだったが、女性が一所懸命参道を箒で掃き清めている。参拝のために足跡を残すのが申し訳ない気分になるほどだ。どうでもいいことながら、この女性が西洋の方のように見えるのだが・・・。



続いては、芦屋の山手を西に向かう。朝日ヶ丘には縄文時代の集落遺跡があったらしいが、集会所の裏庭には、芦屋市の300分の1の立体模型がある。写真は鵺塚あたりから芦屋川の上流部を見たところだ。



まあ、覚悟はしていたが、芦屋市の山手はアップダウンが激しい。阪急より北の、いわゆる山芦屋が高級住宅地として人気というのが、理解できない。



階段もアチコチに見られる。たまに来るのはいいが、住むのは辛い。個人的には圧倒的に浜芦屋派だ。



最後のスタンプは、芦屋神社。まだ新年の参拝でそこそこ賑わっている。



芦屋神社の境内には、円型古墳がある。1300年前のものとの説明があるが、石室は神社の祠に転用(というのは適当な言い方ではないかもしれないが・・・)されていて、石室の中に入ることもできるようになっている。



芦屋神社は猿丸太夫の墓もあるが、それとは別に阪急芦屋川駅の近くに猿丸家の墓所がある。失礼ながら塀越しに覗いてみると墓石には、猿丸の文字ばかりが見える。以前宇治田原町の猿丸神社も訪問したことがあるが、猿回しの元締めのような名前ながら、相当な名家のようだ。



 無事、今年も6つのスタンプをコンプリートできた。もっとも、予想通り、スタンプは昨年と同じものだった。



芦屋神社でいただいた、コンプリートの記念品。昨年は同じ1月9日に記念品が払底して、後日郵送してくれたが、今年は未だかなりの在庫がありそうだ。昨年同様、木札の御守りだが、こちらは大きさも絵柄もグレードアップしている。



小雨に降られたものの、9.7kmを3時間ほどかけて、のんびりとした神社巡りを楽しめた。