堺・百舌鳥古墳群スタンプラリー2

2017年8月13日(日) ①


堺市で開催中の「堺・百舌鳥古墳群スタンプラリー2」に出掛ける。今年、ついに念願の世界文化遺産推薦候補となったのだが、いくつもの古墳を巡るように設定されていた昨年のイベントと異なり、今年は市の中心部に限ったお手軽コースとなっている。



JR阪和線の百舌鳥駅からスタート。昨日は少し涼しかったが、今日は再びの酷暑となった。



百舌鳥(モズ)は、堺市の市鳥。マンホールにもデザインされている。



もっとも、神戸市ほどではないけれど、堺市にも様々なマンホールがあって、蛍がデザインされているようなものもある。尼崎市も似たようなでデザインなんだけど、市のイメージとはちょっと違う・・・。こうなったらいいな、ということだろうか。



さて、今回のルートは、大仙公園内の堺市博物館と、利晶の杜、南海堺駅、堺市役所、南海堺東駅の5ヶ所のスタンプポイントを巡るもの。偶然か必然かは不明だが、全く同じルートを巡回するバスが運行されているんだけど、乗客は見当たらない。



堺市博物館。以前は百舌鳥古墳群より中世自由都市に関する展示がウリになっていたように思うんだけど、最近は古墳にドンドンシフトしているように感じる。



博物館内の鉄砲鍛冶に関するコーナー。堺市章を家紋のようにして陣笠や鎧に付けている武将がカッコいい。変なゆるキャラを続々と発信することで有名な堺だが、この種のイケメンキャラの方がウケるんじゃなかろうか。



千利休を大河ドラマの主人公に、の幟が多数見られる。これまで何度も大河には登場しているので、新鮮味は感じられないけど、どことなくイメージが悪いキャラになっているのを払拭したいということだろうか。



仁徳天皇陵の広く、深そうな外濠を眺めながら、市の中心部に歩いていく。古墳群スタンプラリーとはいうものの、スタンプポイントを巡っているだけでは仁徳天皇陵以外に立ち寄らない。



環濠都市堺の南境界線となっていた土居川。今となっては、町の東側の濠が阪神高速の建設で無くなってしまい、環濠ではなくなってしまったのが惜しまれる。



随分久しぶりに南宗寺に立ち寄る。重要文化財になっている甘露門と呼ばれる山門が境内に佇んでいる。禅宗様式と和様式が折衷した建物だ。



歴史ミステリーでしばしば取り上げられる徳川家康の墓。実は大坂夏の陣で徳川家康は死んで、ここに埋葬されたという説が今に伝わる。



この寺を建立した三好長慶の像がある。足利幕府を骨抜きにし、細川政権を覆すなど悪党のイメージが強い人だが、愚鈍で悪辣なだけの人物が天下の実権を手にできようはずがない。個人的には、三好長慶なんかを大河ドラマで取り上げてもらう方が嬉しいのだけど・・・。



くるみ餅で有名な、堺を代表する菓子舗「かん袋」。特にこの季節は、氷くるみ餅を求めるお客さんでいつも賑わっている。この日も既に売り切れの表札があがっていた。



市の中心部を少し外れたところだが、かん袋だけでなく、いろいろな堺の有名店が並んでいる。銀シャリ屋ゲコ亭は、「日本一の飯炊き」と呼ばれる職人気質の大将で有名なお店だ。



さらに、せいろ蕎麦で有名な「ちくま」。一見工場にしか見えない不思議なお店。おそらく、この店のことを知らずに入店するには勇気がいる雰囲気だ。



チンチン電車の向こうに見えるのが、けし餅の小島屋。素朴な味で値段もお手頃だが、実に美味しい。最近は新大阪の駅などにも置かれているので、東京へのお土産に多用している。



昔ながらの簡素な造りの駅舎ばかりのチンチン電車(阪堺線)だが、宿院の駅だけは最近お洒落に改造された。堺の観光拠点としての利晶の杜の建設に合わせたもののようだ。



これまで気付かなかったが、チンチン電車沿いにあるガソリンスタンドの上に、旧堺燈台を模したものがある。新しいものではなさそうだ。この辺りには、相当詳しいと思っていたが、歩くたびに新たな発見がある。



利晶の杜。名前どおり、千利休と与謝野晶子、という堺のビッグスター2人を合わせて取り扱っている。時代もファン層も異なるこの2人の組み合わせだけでも、違和感があるのだが、今は古墳の展示にまで手を広げている。



堺のメインストリート、フェニックス通。子供の頃は周囲の建物も低く、立ち並ぶフェニックスの巨大さに圧倒された記憶があるのだが、周囲の風景の変化のせいか、だんだん背が低くなっているように錯覚してしまう。



環濠集落の西側の濠。40年ほど前には、ひどい臭気が漂うドブ川だったが、随分綺麗になったものだ。



南海堺駅でスタンプをゲットした後、堺市役所の展望台へ。古墳を見下ろせる、ということだが、仁徳天皇陵などは、ただの緑地にしか見えない。比較的近い反正天皇陵であれば、少し木を伐採すれば前方後円墳のイメージが見て取れるように思うのだが・・・。罰当たりな発想をしてしまう。




南海堺駅と同様、堺東駅にも観光案内の特別ブースが設けられている。今日歩いてきただけでも、これらのブースを含めて6ヶ所も観光案内所があった。観光案内所の密集度でいえば、京都や奈良よりよほど多いのではなかろうか。



スタンプラリーのご褒美は、古墳と南海電車のクリアファイル、ボールペン、そして堺が強力プッシュしている「ハニワ課長」のメモ帳2冊。結構な大判振る舞いだ。



7km程度の軽いウォーキングだったが、それでも結構な汗をかいた。