枚方~八幡(京阪沿線街道めぐり)

2017年12月2日(土)


先日、枚方市宮之阪のスタンプポイント(ミルキーセンター)が時間内というのに閉まっているという予期せぬトラブルに見舞われた京阪沿線街道めぐりスタンプラリー。不本意ながら、コンプリートのために、京阪交野線宮之阪駅から再スタートだ。スマホのカメラレンズが汚れていたのだろうか、今日の写真は何故か、ぼやけている。



駅からすぐ北にあるミルキーセンター。何事もなかったように、今日は開いている。以前にもここがスタンプポイントだったことがあるが、観光パンフや枚方グッズなどを並べているのn、まったく華やかさがない。奥に人がいるのかどうかも不明だ。



「宮之阪」の「宮」は、どうやら駅から坂を10分ほど登ったところにある百済王神社のことらしい。百済が滅亡したため日本に残った百済王族がこの神社を造営したそうだ。百済の王族が、日本古来の神社を祀るというのも妙な感じがしなくもないが、それほど日本に永住する腹を括ったということなのかもしれない。



国道1号線(京阪国道)に入る。えらく渋滞している。歩いた方がマシ、というほどではないが、渋滞の横をドンドン歩いていくのはちょっと気分がいい。



洞ヶ峠。天王山の戦いの際に、筒井順慶が明智・羽柴のいずれにも付くことなく、日和見を決め込んだ場所と言われているが、史実はまるで異なっているようだ。峠の茶屋の名物「ぼたもち」に心惹かれるが、誘惑を振り切って前進する。



八幡市に入り、東高野街道を進む。八幡市で京街道から分岐して河内長野、そして高野山までの主要街道だ。8年ほど前、京街道、東高野街道、西高野街道などなど、大阪周辺の街道はひととおり歩きとおしたものの、さっぱり記憶が薄れている。もいちど歩き通してみようかな。



この町は、やけに石碑が多い。古い街道が交わるところのうえに、石清水八幡宮をはじめ、古刹大社が多いせいかもしれないが、昭和初期あたりに建てられた石碑が多いような気がする。




庭園や美術館より、弁当の方で有名になっている松花堂。閉鎖されているが、ここが元々の正門らしい。門前には、車塚古墳の石碑がある。どうやら松花堂庭園というのは、古墳の上に造られたものらしい。



八幡市女郎花(おみなえし)。一見とても素敵な地名だけど、男に捨てられた女が悲しみのあまり身投げしたあとに女郎花が咲いたという八幡に伝わる悲しい昔話が伝わるところだ。



さあ、石清水八幡宮が鎮座する男山に登る。南から登るルートは、「こもれびルート」と「せせらぎルート」の2つ。頂上への近道と思われる「せせらぎルート」の入口に行ったものの、なんと「落石通行止」。この程度の山で、どうってことはあるまい、とも思ったが、安全第一で「こもれびルート」で仕切り直し。石清水八幡宮まで40分も掛かるとの表示がある。



落ち葉がびっしりと敷き詰められた緩やかな坂道を登っていく。ハイキングの終盤での山登りは、結構足腰にこたえる。徒然草に出てくる、石清水八幡宮に参拝に来たのに、山に登らずに帰った仁和寺の僧の話を思い出しながら歩を進める。



山を登り切ったところにあるエジソン記念碑。エジソンが白熱電球のフィラメントに適した材料を世界中で探した末に、この男山で最適の素材、八幡竹に出会ったということだ。碑の前には電気自動車用の充電コンセントがある。隣接する駐車場にでも設置する方が便利だと思えるが、「電気ならエジソン碑の前でしょ」、と考える気持ちも判らなくもない。



石清水八幡宮。本殿をはじめ建物は国宝だらけで、伊勢神宮と並ぶ宗廟であり、武神として武家からの信仰を集めた、超高い格式の神社なんだけど、どうしたことかイマイチ訪れる人は少ないようだ。京阪がケーブルカーを運行しているが、採算のほどは怪しそうだ。京都市内が観光客で溢れかえっているだけに、もっとアピールしてもらって人の分散化を図ってもらいたいものだ。



本殿や干支が描かれた絵馬とともに、なんとエジソンの絵馬が売られている。くじ引きで足利六代将軍(足利義教)が決まったところだけに、何かくじ引きグッズのようなものが無いかとも思ったけれど、見当たらなかった。



表参道から男山を下りたところにある安居橋。「あんごばし」と読む、と今日初めて知った。八幡のシンボル的なランドマークだ。



マンホーラーとしては恥ずかしいことだが、八幡市のマンホールの蓋のデザインは、これだったのか、と、今日ようやく合点がいく。橋に書かれている「あんご橋」(あんど橋とも読めなくもない)とは、この安居橋のことだったのだ。



久方ぶりに、近くにある飛行神社に立ち寄ってみる。ライト兄弟に先んじて、固定翼による有人飛行機の原理を着想し、ゴム動力プロペラ式飛行機の実験にも成功したという二宮忠八が、後に航空機遭難者の霊を祀るために建立したものだ。



境内は、ちょっと風変わりなものが、いくつも並んでいる。鳥居はジュラルミンだし、岸和田漁協が大阪湾から引き揚げたというゼロ戦のプロペラなんてのもある。



木津川、宇治川、桂川の三川合流地点付近から男山を振り返る。京都の入口となっているこの隘路で、幾多の戦いで要所となっている理由がよくわかる。



木津川を渡る京阪電車。川面に橋や電車が映り込んで、逆さ富士のような鏡像になっている。川の流れ穏やかなら、もっと幻想的な写真が撮れそうなところだ。



今春、三川合流地点に新たに建設された、さくらであい館。開館して未だ半年余りというのに、既に3回目の訪問になる。



あまり空の写真を撮ることは無いのだが、沈みつつある夕日と、いわし雲が、とても美しい。



京阪八幡市駅の前には、竹のモニュメントがある。無論、エジソンの白熱電球をモチーフにしたものだ。どうやらクリスマスの飾りつけが進んでいるようだ。さすがに白熱電球という訳にいかず、今やLED照明がこのモニュメントを照らし出すことになるのだろう。



エジソンの胸像。発明王エジソンの頭にも、何やらLED電球の塊のようなものが載せられている。帽子がピカピカ光るのだろうか。



本日の歩行軌跡。18km近く、のんびりと歩いた。



本日獲得のスタンプは、宮之阪、石清水八幡宮、さくら出会い館の3つ。3日でやっつけるはずが、ま伏見と大津を残して、あと1日で終わらせることができるかどうかも微妙な状況だ。